パウダースペースホルダー法によるマイクロポーラス金属の焼結収縮解析

日本機械学会年次大会2006 口頭発表

緒言：

著者らは，ポーラス金属のマイクロ化および高機能化を目的に，金属粉末とバインダを混合して得られる原料に，第三の構成材料として気孔構造を形成させるための気孔形成樹脂粒子（PMMA）を添加し，これをバインダとともに脱脂した後で焼結を行うパウダースペースホルダー（Powder Space Holder，PSH）法を開発した^[1,2]．このPSH法を金属粉末射出成形（Metal Powder Injection Molding, MIM）に適用し，高い寸法精度を持つポーラス金属部品のネットシェイプによる量産に成功した^[2]．PSH法では，金属粉末やPMMAの配合割合やサイズなどの材料条件に加えて，焼結温度などの製造条件が気孔径や気孔率などの気孔構造やその特性に影響を及ぼす重要な因子である．本研究では，これらの材料条件が焼結収縮に及ぼす影響を数値解析により調査し，実験結果との比較を行った．