μ-MIM技術ニュース Vol.5

精密金属射出成形(μ-MIM) 技術ニュースレター
Micro Metal Injection Molding Technical Newsletter

「金属射出成形 技術ニュースレター」は、金属射出成形に関する開発・設計者向けの技術情報をお伝えする技術ニュースレターです。印刷の上、ぜひ貴社内でご回覧ください!

1.太盛工業のμ-MIM による VA 提案

高精度・微細 切削部品のコストダウンを考えられている方は、MIM を検討ください!

太盛工業の超精密 MIM(μ-MIM)は、一般のMIM の精度を大きく超えて、精度 100 分の1以下の高精度部品の工法変換・コストダウンを実現します!300 個~のロットに対応し、形状によっては切削加工の10分の1以下のコストを実現します。高精度、微細形状部品の VA/VE をお考えの際はぜひ一度太盛工業にご相談下さい!

2.MIM には『巣』の発生はありません

X 線 CTで内部の品質保証まで徹底します

初めて MIM を検討するお客様からよく頂く質問として、「MIM には鋳物と同じような『巣』は発生しないのか」というものがあります。鋳物やロストワックスと同じく、型を使った成形であるため、このような疑問を抱かれることも当然と言えますが、MIM においては巣は発生しません。MIM は非常に微小な金属粉末を射出成形後に型から出し、樹脂のつなぎによって支えながら焼結させます。鋳物のように型内で金属自体が冷却されて収縮するわけではないため、鋳物と同じように巣が発生することはありません。

また太盛工業では、巣というレベルではなく、更に微小な内部構造の欠損等もあってはならないと考えており、自社設備の X 線 CT 装置を用いて MIM内部の品質検証も行っています。

3. チタン材料MIMのご紹介

MIM は材料を選ばず加工が可能です!

太盛工業では自社の研究開発室を中心として、MIM の最先端研究を行っています。MIM は簡単に言うと、微小な金属粉末を樹脂の「つなぎ」を利用して成形し、焼結させて部品を得る技術です。前回ニュースでご紹介したように、粉末焼結金属よりも密度が大幅に高く、内部まで密な構造を持っています。そして MIM の特徴として、各材料毎の成形や焼結温度の条件を工夫する必要はありますが、原理的に材料を選ばないという特徴があります。
例えば太盛工業では切削加工では加工コストが高くなる微小チタン部品(長さ約 4mm)も MIM により成形が可能です。純チタン材料や、チタン合金材料(Ti-6Al-4V)による部品製作の経験も多数ありますので、ご興味のある方はご相談ください!

4. MIM による耐磨耗性部品の製作

シャフト、ノズルやギア部品も成形可能

MIM 部品は微小金属粉末から製作されますが、その製法故に金属密度や強度、磨耗等についての確認のご質問を多く頂きます。前回ニュースでMIMへの表面処理が可能であることをお伝えしましたが、セラミックや DLC コーティング等により、シャフトやノズル部品等、耐摩耗性が必要な部品にも十分な耐久性を持たせることが可能です。詳しくは太盛工業の営業担当までご相談ください!

5.医療部品も MIM にお任せ下さい!

国際標準規格 ISO13485 年内取得予定

太盛工業は高精度の微細加工技術がいま強く求められている医療業界に、自社技術で更なる貢献をするために ISO13485 を年内に取得いたします。
また展示会等による情報発信も積極的に行います。今年 6 月には医療業界 世界最大の展示会、3000 社のサプライヤーが集まるアメリカの MD&Mに出展しました。今後も 11 月の Medica (ドイツ)をはじめ各種展示会に出展予定ですので、展示会にお越しの際は、ぜひ我々のブースを訪問ください!

<展示会・学会 予定>
9 月 機械学会年次大会 (岡山大)、Euro PM 2013 (スウェーデン)
10 月 Fuel Cell Seminar & Energy Exposition 2013(アメリカ)
11 月 Medica 2013 (ドイツ)

太盛工業の社員が語る今月のコラム

初めまして!太盛工業の田中と申します。現在はタイ工場を担当しており、1年のほとんどをタイで過ごしています。タイは熱帯だから暑いと言われていますけど、実は日本の大阪の方が蒸し暑いです。タイは屋内だとけっこう涼しいので休みの日はもっぱら読書。最近は北方謙三とかをよく読みます。タイのこととか、本のこととか、お会いした際はお話できると嬉しいです。太盛工業を今後もよろしくお願いします!