TECHNIQUE 技術ニュースレター
μ-MIM技術ニュース Vol.37
精密金属射出成形(μ-MIM) 技術ニュースレター
Micro Metal Injection Molding Technical Newsletter
「金属射出成形 技術ニュースレター」は、金属射出成形に関する開発・設計者向けの技術情報をお伝えする技術ニュースレターです。印刷の上、ぜひ貴社内でご回覧ください!
1. μ-MIM が選ばれる理由 Part.1
「ふつうの MIM」とは違う、「超高精度 MIM」
太盛工業は 20 年以上にわたり MIM の研究開発を続けてきました。MIM に対してこれだけの研究実績を持つ企業は、日本国内、アジアには他にありません。太盛工業には現在、日本だけでなく世界中から、高精度 MIM を求めて相談が舞い込みます。μ-MIM がより高いスペック、品質を求めるエンジニアに選ばれている理由を 2 回に渡り、解説します。
① 機械加工と同等精度を高レベルで実現
一般的な金属射出成形(MIM)においては各寸法に対して±0.5%といった寸法精度が一般的であり、他の MIM メーカーでは「MIM は機械加工に比べると精度は若干劣ります」といった説明がなされます。これに対して太盛工業のμ-MIM はまったく異なります。太盛工業の高精度 MIM 技術μ-MIM では各寸法に対して±0.3%以下の高精度を実現。これは一般的な機械加工とほぼ同等精度の領域です。
「実は MIM でこれだけの精度が出るとは知らなかった」「MIM に対する見方が激変した」と精度面で高い評価を頂いています。
また MIM は金型を用いた加工のため、機械加工でばらつきが生じやすい「平面度」「直角度」「同軸度」「輪郭度」といった高い幾何公差部品の量産に対して太盛工業の MIM は圧倒的な優位性を発揮します。1000 以上のロットでは大きなコストダウンの可能性があります。
② 世界トップクラスの取扱い材種
MIM における材料とは、金属の微粒粉末のことを指します。では、微粒粉末を作ることができればその材料の MIM ができるか、と言えばまったく異なります。
MIM においては、金属粉末で射出成形を行い脱脂焼結の後完成となります。この際、材種が異なると粉末の粒径や重さ、融点の違い、磁性等様々な要因が絡み合うため、安定して製品を作るには数多くのノウハウの積み上げが必要となります。
欧州、アジアにおける多くの MIM メーカーでは、材料とそれに紐付く MIM のノウハウを、欧州の大手メーカーから購入することでMIM の生産を行っています。そのため特定の材料でしか MIM を作った経験がなく、新しい材料への対応も遅れがちになってしまうことが現状です。
太盛工業が、これまで手掛けた実績ある材料の種類はおよそ 30 種類。これは一般的な MIM メーカーの対応材料のおよそ 5 倍ちかくにおよび、日本はおろか世界でも抜きん出た、トップのラインナップとなります。
たとえば、「チタン合金」や「タングステン合金」、「磁性材料」など、MIM ではまだまだ新しい材料もすでに太盛工業では数多くの実績を作り上げています。
○ WEB上で製作スペックを公開
μ-MIM 導入検討の際に課題となるのは、検討する部品に近い実績があるのか、スペックが実現できるのかという点です。太盛工業では新しい MIM に関する情報を発信するサイト「MIM 技術.com」にて、MIM に関するスペック情報や知っておいて頂きたい最新情報を公開しています。ぜひご覧ください。また WEB ではわからない技術情報等にもお答えさせて頂きますので、お気軽にお問い合わせください。
太盛工業の社員が語る今月のコラム
これまで太盛工業の日本工場で働いていたタイの研修生3名がこの2月で3年間の研修を無事終えました。みんな日本語も大変上達し、元気に2/16 に、3名そろって、タイへ戻っていきました。
日本に来たころは太盛工業のことも知らなかった子たちですが、今後は太盛工業のタイ工場で働くことが決まっています。活躍にご期待ください。タイ工場には日本人として、金谷が赴任していますが、彼も日本語を話せる相手が増えて心強いことと思います。いい形の国際交流です。